最新のリサイクル
今、リサイクルの世界は「ただ捨てるものを減らす」段階から、「資源として価値を最大化し、経済を回す」という、より高度で戦略的なフェーズに突入しています。
特に注目すべき3つの大きな流行(潮流)をご紹介します。
1.ケミカルリサイクルの商用化(プラスチックの新時代)
これまでは、プラスチックを溶かして再び形を作る「マテリアルリサイクル」が主流でしたが、品質が劣化しやすいのが難点でした。
流行のポイント:プラスチックを分子レベルまで分解して、新品同様の原料(ナフタ)に戻す**「ケミカルリサイクル」**が本格的に普及しています。
何が変わるか:汚れや色が混じったリサイクル困難なプラスチックも、高品質なプラスチックとして再生できるようになりました。
2.「水平リサイクル」の義務化と定着
「ペットボトルをペットボトルに戻す」といった、同じ製品に再生し続ける水平リサイクルが社会の標準(スタンダード)になっています。
流行のポイント:従来の「ペットボトルを服にする」といった形を変えるリサイクルは、最終的にゴミになるため「一回きり」と見なされるようになりました。
最新動向:飲料メーカーや家電メーカーが、自社製品を再び自社製品の原料にする「クローズドループ」の構築にしのぎを削っています。
3.スマートリサイクル(AIとロボティクスの活用)
ゴミの分別の現場に、AIとロボットが劇的な変化をもたらしています。
流行のポイント:高性能カメラとAIを搭載したロボットが、コンベア上のゴミを瞬時に識別し、プラスチックの種類や金属の純度ごとに自動選別します。
メリット:これまで手作業では不可能だった「精密な選別」が可能になり、リサイクル材の純度が飛躍的に向上しました。
■その他、注目すべきキーワード
バッテリーリサイクル:電気自動車(EV)の普及に伴い、車載電池からリチウムやコバルトなどの希少金属を回収する技術が急速に発展しています。
デジタル・プロダクト・パスポート (DPP):製品にQRコードなどを付け、その製品が「どこで、何から作られ、どうリサイクルすべきか」という履歴を追跡する仕組みが欧州を中心に義務化されつつあります。